相手が性格悪いと自分も性格が悪くなる?:2018年3月17日・東京飯田橋講演会より

相手が性格悪いと自分も性格が悪くなる?

この日の講演会で神人さんは「私は霊媒体質だから、相手の性格が悪いと自分も悪くなるんです」と言っていました。

私はこの発言に違和感を覚えました。

神人さんはどのような動機からこのような発言をされたのでしょうか。

想定される状況としては、誰か性格の悪い人と話をしている場面が想像できます。

そして、相手の性格が悪いと自分も性格が悪くなるということは、相手と話していると神人さん自身の思いや言葉や行動が、性格が悪いと考えられるものになってしまう、ということを言っているのでしょう。

しかし、本当に言葉通りに受け止めてよいのでしょうか。

自分の性格の悪さを人のせいにしている?

一般的に、話をしている相手の人に性格の悪い人がするような言動、例えば嫌味や皮肉、不躾な態度、その他不快にさせられる行為をされた場合、相手に対して嫌悪感を抱きがちであると考えられます。

しかし、不快感や嫌悪感をこちらが持ったとしても、それらから生まれるネガティブな感情に任せて自分も性格の悪いと考えられるような思いや言動を取らないように自身をコントロールすることが大切なのではないでしょうか。

ところが、神人さんは『相手の性格が悪いと自分も性格が悪くなる』と言っています。

  • これは自分の思いや言動に対して責任を持とうという誠実な考え方の表れでしょうか
  • それとも自分の思いや言動の責任を相手に押し付ける無責任で不誠実な考え方の表れでしょうか

例えですが、ケンカをしている子どもを注意する場面を想像してみます。

自分の子どもが友達に対して「バカ」と言っているところを目撃したとします。

親であるあなたは「そのように人を傷つけるようなことを言ってはいけません」と注意したとします。

するとあなたの子どもはこう反論してきます「だって〇〇君が先にバカって言ったんだもん」

ここであなたは自分の子どもに何と言うでしょうか。

「〇〇君の性格が悪くて先にバカって言ったのなら仕方ないね。あなたが〇〇君にバカって言い返してもあなたは悪くないよ。先に言った〇〇君が悪いのだから」と言うでしょうか。

それとも「いくら相手にバカって言われたからって、あなたも同じように言ってはいけない。それは相手だけではなく、あなた自身も傷つけることになるのだよ」であるとか、あるいはその他のもっと賢明な叱り方で自分の子どもを叱るでしょうか。

神人さんの言う「相手の性格が悪いと自分も性格が悪くなる」という発言は、この例の子どもが言ったように「だって〇〇君が先にバカって言ったんだもん」という言い訳の裏にある心の働きと同じように『だから自分もバカって言っても悪くない』つまり『自分の性格が悪くなるのは相手の性格が悪いせいだ』と言いたいのでしょうか。

あるいは、他に考えられる可能性として、相手が性格の悪いと思われる言動を表に出して行わなかったとしても、相手の内面の影響を受けて自分の性格が悪くなる、ということを言いたかったのでしょうか。

相手の性格に影響されやすいのなら大切なことは…

いずれにしても「相手の性格が悪いと自分の性格も悪くなる」ということを自覚している場合に大切なことは、相手から悪影響を受けて自分も同じように性格が悪いと考えられる思いを持ったり、言動を取ったりしないように、十分に自分の心の動きに対して注意することではないでしょうか。

まして、霊媒体質であるならばそうではない人と比べて、自分の精神性と同調する霊的存在に憑依されやすいと思われますので『性格が悪い』と考えられる状態に陥ることは、自分自身を危険にさらすことにもなりかねないと思われます。

神人さんの言う『性格が悪い』という言葉が何を指すのか不明ですが、仮に次のような要素を性格が悪い人の心の中身として考えてみます。

例えば『恨み、妬み、憎しみ、悪口、悪意、横柄、傲慢、不遜、蔑み、嘘、ごまかし、はぐらかし、無責任、攻撃的、暴力的、利己主義、不誠実』などの要素の一部やすべて、あるいはその他のネガティブな要素を心に多く持っている状態を性格が悪いとしてみると、霊媒体質である人がこのような心の状態になることは、それと同調する霊的存在を引き寄せ危険なことのように思われます。

であるならば、霊媒体質である神人さんは、自分の性格が悪くなることを『相手や霊媒体質のせい』にするのではなく、自分自身の心が相手の性格の悪さに影響をされないよう、十分に注意をするということが大切なのではないでしょうか。

そしてそれを日頃から心がけ注意していたならば「相手の性格が悪いと自分も悪くなる」という発言が中心的な主張になるのではなく『だからこそ自分の心の働きに十分に注意する必要がある』ということが強調されたはずではないでしょうか。

ひょっとして、この『注意する必要がある』というようなことを言いそびれただけで、このことこそが本意だったのでしょうか。

大事なことを言いそびれて「相手の性格が悪いと自分も悪くなる」ということ言ってしまったのでしょうか。

しかし、そんな大事なことを言い忘れるでしょうか。

自分も霊媒体質であると思っている聴講者にこの発言が与える影響

神人さんの「相手の性格が悪いと自分も悪くなる」という発言を聞いた人の中に、自分自身のことを霊媒体質だと思っている人がいたらどのように思うでしょうか。

いろいろな受け止め方があるはずですが、仮に神人さんのこの発言を聞いて『誰かの前で自分の性格が悪くなるのは、相手の性格の悪さや自分の霊媒体質が原因なんだ』と受け止めた霊媒体質の方がいたとします。

この様に受け止めると、自分が性格の悪い人と思われる態度を取ったとしても、その方は自分自身の心の働きに注意する精神的努力を怠ったことを棚に上げ、相手や自分の霊媒体質のせいにして、自分に責任はないと考えるようになる恐れがあるのではないでしょうか。

このように受け止める人がいれば、その人は精神的な向上をするどころか精神的堕落へと向かっていくでしょう。

それは、この発言をした神人さんも同様であると思われます。

もし自分の責任逃れのために「霊媒体質だから、相手の性格が悪いと自分も悪くなる」と考えているならば、それは精神的な堕落を招くことになるでしょう。

そして、そのように堕落した精神的態度と同調するような、低俗な霊を引き寄せる隙を与えてしまうことになる恐れがあります。

こう考えると、神人さんの「霊媒体質だから、相手の性格が悪いと自分も悪くなる」という発言は、聴講者の方へ悪影響を与えるかもしれません。

あるいは、そうではなくて『相手の性格の悪さに同調してはいけない。霊媒体質の自分は性格の悪い状態に陥らないよう、霊媒体質ではない人以上に十分に注意しなくてはいけない』と思われた方もいるかもしれません。

この様に思われた方は、自分のエゴの都合の良いように神人さんの言葉をありのままに受け止めるのではなく、真に自分のためになるように解釈をし直したと言えるかもしれません。

そのようにご自身の精神性を高く保とうと、改めて自戒なさった方が多くいらっしゃることを願っています。

そして神人さんの「霊媒体質だから、相手の性格が悪いと自分も悪くなる」という発言の本意が、上記のように精神性を高く保とうとするための自戒の弁であることを望まずにはいられません。

皆様はどのようにお考えになるでしょうか。